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笑顔に支えられる児童心理司の仕事
複雑な環境の中で、言葉にならない想いを抱えるこどもたち。私たち児童心理司は、心理学という専門的な視点から、その心の声に静かに耳を傾け、未来への道を一緒に探す仕事です。責任の重さに、時に「もっと良い方法があったかもしれない」と自問する日々。しかし、そんな私たちを支えてくれるのは、こどもたちが見せてくれる、ふとした瞬間の笑顔です。
今回は、児童心理司としてこどもたちの心に寄り添い続ける職員に、この仕事の奥深さと、支え合う仲間の存在について語ってもらいました。
ある日の1日の流れ
8:30
出勤、予定の確認
9:00
面接、会議の準備
10:00
一時保護児との面接、心理検査
12:00
昼食
13:00
所外の関係機関も含めたケース会議
16:00
面接記録入力、事務作業
17:15
退勤
パンフレット連動企画
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児童心理司 職員PROFILE
勤務地児童相談所
自身の経験から心理学に興味を持ち、大学で専門知識を深める。こどもが好きで、学んだことを直接活かせる仕事として児童心理司を志し、入職。現在は児童相談所にて、こどもと保護者の心に寄り添う専門職として活躍中。
児童心理司 職員PROFILE

「私の名前を呼んでくれる笑顔」が
一番の励み

―仕事をされていて、励みになるのはどんな瞬間ですか?
こどもの最善の利益を第一に考えていますが、面接や支援を終えた後、「完璧にできた」と思えた仕事は、正直まだ一つもありません。「こうすれば、もっと良かったかもしれない」と振り返ることも多々あります。ですが、面接を重ねたこどもが、笑顔で私の名前を呼んで、色々な話をしてくれる時、「この子のために、少しでも力になれているのかもしれない」と気付かされます。その瞬間に、もっと頑張ろう、と心から励まされます。
児童心理司の仕事
―こどもの心の声を受け止める上で、
 大切にしていることは何ですか?
まずは「傾聴する」という姿勢です。こども本人が思ったこと、感じたことを、ありのままに表現してもらうことを大切にしています。表現が難しい子には少し手助けをしながら、その子の心情を丁寧に受け止めます。もし、自分を卑下するような言葉が出てきても、まずは「そう感じているんだね」と気持ちを受け止めます。ただ、その考えがその子の成長のためにならないと判断した場合は、客観的な事実を共有したり、別の視点を提案することもあります。常にこどもの状態や様子に合わせて、対話の進め方を考えるように意識しています。

こどもと家庭を支える
心理の専門家として

―児童心理司の具体的な役割を教えてください。
心理学的な視点から、こどもや保護者との面接や心理検査を通じて、こどもの状態を専門的に見立て(アセスメントし)、適切な支援に繋げるのが私たちの役割です。具体的には、療育手帳の判定や、虐待などの理由で心に傷を負ったこどもとの面接(心理療法)、保護者の方へのカウンセリングなどを行います。保護者の方には、こどもの心の傷や、それが行動にどう影響するのかを説明し、こどもが安心して生活できる環境を一緒に整えていくお手伝いをします。時には、そのご家庭が地域で安心して暮らせるように、学校や福祉サービスといった他の機関との「橋渡し役」になることもあります。

対人関係のつまずきが
この道への第一歩

―なぜ、児童心理司を目指したのですか?
私自身、思春期の頃に他者との関係がうまくいかないといった、対人関係でのつまずきを感じた経験があり、そこから「人の心はどうなっているんだろう」と心理学に興味を持ちました。大学で学ぶ中で、心理職という仕事の存在を知り、特に児童相談所では、多くのこどもや保護者のために、自分が学んだ心理学の専門性を直接活かせることに魅力を感じました。もともとこどもと関わることが好きだったこともあり、この仕事を目指すようになりました。
児童心理司の仕事

互いに支え合う
温かい環境が魅力

―職場の雰囲気はいかがですか?
こどもの人生の岐路に立ち会うなど、非常に責任の重い仕事です。ですが、一緒に働く方々が本当に温かく、皆が自然に支え合っている環境が何よりの魅力だと感じています。

―尊敬する先輩や同僚のエピソードがあれば教えてください。
尊敬する方はたくさんいます。特に、私がまだ経験の浅かった頃、こどもへのアプローチ方法に迷っていた時、ある先輩が私の話を丁寧に聞いた上で、「こういうやり方もあるよ」と、一緒に改善点を探してくれました。さらにその先輩は、私が後輩を持つ立場になった時のことまで見据えて、「後輩を支えるとはどういうことか」という姿勢まで教えてくださったんです。常に周りを見渡し、さりげなく手を差し伸べてくれる。そんな幅広い視点と知識を持った先輩方を、心から尊敬しています。

―最後に、この仕事を目指す方へメッセージをお願いします。
責任の大きさに悩んだり迷ったりすることもあります。ですが、ここでは必ず、あなたの話を真剣に聞いて、一緒に考えてくれる仲間がいます。心理学への探求心と、こどもを想う気持ちがあれば、きっと素晴らしい経験ができるはずです。